日本地下足袋研究会

about NIHON JIKATABI-LAB.com 日本地下足袋研究会とは?

つま先の別れた履物(スプリットトウ)は非常にユニークな履物です。
数百年の歴史を持つ足袋と、ゴム底をつけて屋外でも使える地下足袋は、
どちらも日本特有の履物です。
本研究会は地下足袋の歴史や機能に着目し、健康快適社会の実現に貢献することを目的としています。
地下足袋ファンのみなさまからのユニークな投稿を歓迎いたします。

日本地下足袋研究会会長 田中雅嗣

つま先の別れた履物(スプリットトウ)は
非常にユニークな履物です。
数百年の歴史を持つ足袋と、
ゴム底をつけて屋外でも使える地下足袋は、
どちらも日本特有の履物です。
本研究会は地下足袋の歴史や機能に着目し、
健康快適社会の実現に貢献することを目的としています。
地下足袋ファンのみなさまからの
ユニークな投稿を歓迎いたします。

日本地下足袋研究会会長 田中雅嗣

これからの地下足袋<研究テーマ>

1)健康長寿社会へ向けて足元からの健康提案

2)農業や建設業での動きやすい作業に

3)インバウンド、海外に向けて日本発信

4)スポーツトレーニングのアップシューズに

5)シンプルなフォルムを生かした日常ギア

6)海外での農業や観光業に

about jikatabi 地下足袋とは?

地下足袋は日本独特の履物で約100年の歴史を持っています。

20世紀の初め、アメリカ東海岸でスニーカーという履物が登場したころ、日本でも庶民の履物であった足袋にゴム底を加工した地下足袋が誕生しました。
屋内で履く足袋にゴムの底をつけて屋外で履けるようにしたものです。

農林業、鉱業、建築業、運送業などさまざまな作業に使われることが多く、ふくらはぎの部分を覆う丈の長いものもあります。 地下足袋はその機能を活かして多くの働く人々の足元を支えてきました。

現在では、生活習慣や作業環境の変化により、日常の履物としての利用はずいぶん減ってきていますが、 造園や山林、建築などの職人さんたちには根強い需要があり、また各地で行われるお祭り行事などでも活躍しています。

地下足袋の特長

地下足袋の履物としての機能は、足部を袋状に包むシューズとは基本的に異なり、拇趾(足の親指)を独立させた形状にあります。 拇趾が分かれていることにより足指の運動が促進され、薄いアウトソールは地面の情報を的確に脳幹に伝えます。踵から下肢にかけて 足を保護し静脈やリンパの流れを助けます。身体の安定を保ち、軽快な動きに適していると言えます。

jikatabi's history 地下足袋の歴史

エジプト時代にはすでにサンダルが使われていました。ローマ時代の彫刻を見ると、革製のヒモで拇趾(おやゆび)を他のゆびと分離したサンダルが表現してあります。 しかしその後の西洋の履物のデザインの発展の中で、すべてのゆびをひとまとめにした形の履物が作られてきました。

日本では、‘タビ’という言葉は足を袋状に包むものを意味しています。いわゆる足袋は10世紀ころに現れ、獣皮を袋状に縫い合わせたものでありました。 当時日本人は、稲わらや藺草を編んだ草鞋や草履を履物として使用しており、これらは拇趾を分離する鼻緒つきの履物でした。したがって足袋も草鞋を履くために 拇趾を分離する必要がありました。18世紀江戸時代に、綿花の栽培が普及したことにより、綿織物を使った足袋が普及しました。

20世紀に入って新素材であるゴムを足袋の底につけた地下足袋がつくられ、地面を直に歩くことができる<直足袋><地下足袋>が普及するようになりました。 従来の拇趾が分離した足袋形状に加え、丈を長くすることによって、ふくらはきの部分を保護する脚絆の機能を付加したこともあり、 特に労働履きとして建設業、農業、炭鉱、林業など多くの人々に使われ、20世紀の日本の産業の発展に大きく貢献をしました。

Tabi - History of the Separate Toe

Sandals were common footwear, even in ancient Egypt. In Roman sculptures, we commonly see leather sandals with the big toe separated from the other toes by leather strings. However, Western footwear eventually moved towards a shoe design that kept all the toes together.

In Japan, the word ‘Tabi’ literally means a sack/pouch for the foot. The tabi entered society around 10th century, and at that time was likely a simple moccasin made of stitched animal leather. However, since Japanese people were already using other forms of traditional footwear such as ‘Waraji’ and ‘Zouri’ that separated the big toe from the other toes, the tabi had to be adapted to match. In Edo era (18th century), in accordance with development of cotton growing, cotton tabi came into common use.

In the early 20th century, along with the development of rubber material, ‘Jikatabi’ appeared – tabi with rubber sole. This new footwear became popular because they protected the foot sole and leg, while allowing flexible movement of feet. Especially, this invention was very popular for workers in construction, farming, mining and woods-working. It is said that Jikatabi has supported the development of Japanese industries during 20th century.

マラソン足袋

日本が初めてオリンピックゲームに参加したのは1912年のスウェーデン大会でした。 この初めてのオリンピックにマラソン選手として出場した金栗四三選手は地下足袋で出場しました。 その後金栗選手は足袋の製造業者であった播磨屋(ハリマヤ)の黒坂辛作とマラソン足袋の開発改良を行い、 また、日本全国にマラソンや駅伝競技を広め、選手の発掘にも努めました。 その後、1928年のアムステルダム・オリンピックではマラソン足1951年ボストンマラソンでは田中茂樹選手が優勝。 いずれもハリマヤのマラソン足袋を改良した「カナグリ足袋」を履いていました。 1953年には改良を加えたマラソンシューズの第一号ともいうべき「カナグリシューズ」を履いて出場した山田敬蔵選手がボストンマラソンで優勝しました。 このように地下足袋と日本のマラソン競技の発展には密接な関係がありました。

  • Sandal, vintage engraving

    Sandal, vintage engraving

  • わらじの制作風景

    わらじの制作風景

  • 草履と足袋

    草履と足袋

  • 近代の地下足袋

    近代の地下足袋

  • 足袋型シューズを履く少年

    昭和42年 足袋型シューズを履く少年。運動会にて。

#JIKATABI-LAB. 地下足袋・足袋のある生活

日本地下足袋研究会では、「地下足袋・足袋」を着用した写真をひろく募集しております。 下記ボタンよりメッセージを添えてこちらまでお送りください。 皆様からのご投稿を楽しみにしております。